董承

演義によって盛られた一人

 この人も三国志演義によって、清廉潔白な忠臣に仕立て上げられた一人です。正史と演義の間にいくつかなかったことにされたものが散見されます。

元は董卓仲穎の部下(牛輔)の部下。 突然出てくる。
長安の治安が乱れていたころ、李傕稚然郭汜の下で旧董卓として存在。(全員、牛輔の部下) 朝廷の忠臣として乱れた長安を嘆く。
献帝を洛陽まで護衛中、仲が悪い豪族が護衛に加わろうとしたので嘘ついて拒否。 なかったことに。
仲裁のために走り回ってくれていた張済と険悪になり対立する。 なかったことに。
何度目かの李傕、郭汜の攻撃で敗走。その際、船の積載人数を超えて乗ろうとしてきた官人の手を矛で薙ぎ払う。 なかったことに。
曹操孟徳の援軍を拒否。逆に攻撃。 曹操がわりと強引に護衛につく。
内部分裂で攻撃され、逃げるついでに洛陽へ先行。 内部分裂そのものがなかったことに。
攻撃してきた相手が強くならないように曹操を招聘。 もっと前に曹操が護衛に。
曹操の権力が強くなってきたので暗殺しようとしたが計画が発覚して処刑。 献帝を私物化する曹操に怒りを覚えて暗殺を計画するも失敗。計画の発覚は身内の裏切りによるもの。

 見比べると全然違いますなw

 正史の流れを見る限り、権力に対して非常に貪欲な側面があり、張譲に近い思考回路をもっているところがうかがえます。要は、献帝という虎の威を最大限に借り、贅沢しようとする傾向が見られます。

 これらの悪い側面は、三国志演義においてはすべて隠ぺいされ、忠臣としての存在感を強くアピールする人物へと変貌していますが、これはやはり、三国志演義特有の、劉備玄徳を持ち上げ、曹操を落とすという流れの影響かと思われます。

 董承本人は小物ですが、この曹操暗殺計画は三国志演義においては大きな役割を果たします。曹操の劉備討伐から袁紹本初の決戦までつながりますし、馬騰寿成もこの暗殺に加わり、後にもう一度暗殺を試みようとした結果失敗し、馬超孟起の乱、ひいては劉備合流まで影響を及ぼす、地味に後を引く大事件といって良いと思います。

外史

横山三国志

 劉備に大義を与える忠臣として登場します。李傕と郭汜から献帝を守り、横暴な曹操の暗殺計画を立ち上げ、漢のために身を粉にして働くいいおじいちゃんと。横山三国志しか読んだことのない自分はそう思ってましたw

蒼天航路

 蒼天航路では董卓関係のエピソードは一切なく、突然暗殺計画の首謀者として登場します。この暗殺に献帝、劉備を巻き込んだところまではよかったのですが、劉備がこの暗殺をのらくらと実行しませんでした。最終的に、劉備は自分の意志で曹操を殺そうとしますが、それを見て自分の暗殺計画が漏れたのか漏れていないのかで不安を抱き、一人でいるときは震えが止まらなくなるほどでした。

 結局、暗殺計画そのものは曹操に発覚し、捕縛されるシーンや処刑されるシーンこそないものの、この辺りは正史に沿う蒼天航路ですから、場外で殺されたものと思われます。

一騎当千

 出てきませんねぇw 董卓関係者はほんと少ないです。

恋姫†無双

 こちらも出てきません。テキストでちらっと見たような気はするんですが……。うーん?

三極姫

 もちろん未登場w 董卓はチュートリアルだからね。仕方ないね。

関連人物

 特にありません。

  • 最終更新:2015-11-20 02:49:08

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