曲:偽帝


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歌詞

暗い暗い 道を歩く 道とさえも呼べぬ道を
切り崩せる 蓄えさえ 残るものは何もない
  
戻れるなら 贅沢なあの日に戻りたい
  
夜空に浮かぶ月に伸ばした手は
何も掴まず 虚空を滑る
  
明日が怖い ずっとこのまま 夜のままで過ごせたなら
逃げることも 潜むことも 眠ることも怯えたまま
  
戻れるなら 贅沢なあの日に戻りたい
甘い甘い金色の蜜を手に
  
夜空に浮かぶ月に伸ばした手は
何も掴まず 虚空を滑る

夜空に浮かぶ夢に伸ばした手は
何も掴まず 虚空を滑る

解説

 まぁ、負けるって辛いことですよね。モデルとなったのは偽帝、袁術公路その人です。

それでも皇帝

 自称でしたが、皇帝を名乗り、フルボッコにされました。一応、偉い人。

 ただ、皇帝という地位を名乗るのは、社長を自称するのとはまた大きく異なりまして。やっぱり人から認められて初めてなれる地位なわけですよ。当時漢王朝も残っていましたし、漢王朝から譲られたというわけでもなく、ただなんか突然調子こいて名乗っちゃったと。そりゃまぁ、フルボッコにされるわけです。

 もっとも、この皇帝を自称するに至る経緯がまたアイタタタなお話でして。元々、漢王朝の存続に疑問を持っていただけでなく、讖緯書(しんいしょ)という名の預言書にある「漢に代わる者は当塗高なり」っていうくだりに対して……

「塗は道、そしてこの袁術公路の術と路も同じく道の意味を持つ! つまり漢の次の皇帝は俺だったんだよ!」
「なっなんだってー!?」

 ……と、MMRのキバヤシのごとく曲解を繰り広げて、マジで皇帝を名乗ったって言うね。

 痛い、痛いよこの人。

フルボッコタイム

 当然、というか、何度も書いてますが、他から決して認められない皇帝僭称でありました。まぁ、この人の場合は性格にも大きな問題があったようで、結局、自分がより贅沢をしたいから皇帝になった、というところが本音のようです。まぁ、でなかったらそんなイタイ動機で僭称せんわなw

 圧政に圧政を重ね、もしかしたら、虐殺とかをしなかったぐらいで、董卓仲穎と大差ない悪政っぷりだったのではないかなと。

 人から認められない以上は自称皇帝の逆賊なわけでして。暴政で人心は離れる、家臣から離反者は出る、戦場で裏切りは起こる、婚姻は断られる、とまぁいいとこなし。何よりもまずかったのは曹操さんに近かったことで、敗戦に次ぐ敗戦。でも誰も助けてくれないと。

 結局病気にかかってしまって、ぽっくり逝っちゃいました。

 ちなみに三国志演義で蜂蜜がほしいといいながらぶっ倒れますが、正史でもこの死ぬ間際に蜂蜜を飲もうとして切らしていたのを嘆いていたりします。ネタでも創作でもないんだよこれが。

  • 最終更新:2020-12-09 23:28:53

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